デュアルSIMの注意点

前項のような背景から、日本で格安SIMを販売する会社が、そうした海外向けにMVNOというスマホを日本でも使えるようにカスタマイズしてから仕入れるようになり、以後は、日本でもデュアルSIM端末のスマホを使う人も出てきたのです。
つまり、少し以前のデュアルSIM端末スマホは、デュアルSIMであっても片側が日本では使うことができない「2G専門SIMスロット」だったわけです。それでも格安SIMが日本でも普及し始め、2つSIMスロットがあるなら2つとも使いたいというヘビーユーザーの要望が高まったこともあって、両方SIMスロットが3G・4Gに対応したデュアルSIM端末の人気が上昇したのです。
海外旅行・海外出張をする人にとっても地元の回線を使えれば便利ということもあって、ある意味では人気のスマホになっているのです。
もちろんデメリットもあります。一番大きなのは、3G・4G同時待ち受けが出来ないことでしょう。そもそも海外では2Gから3G・4Gへの移行がその国の中でも進んでおり、2Gと3G・4Gの同時待受がいいわけで、3G・4G同時待受は想定されていませんでした。需要が無いのですから、3G・4Gの同時待受できる設計はされていません。
従がって、国内販売されているデュアルSIMのスマホも両方のSIMスロットが3G・4G対応でも、同時待受ができるものは2015年9月時点ではありません。ちなみに「G」とは英語の「Generation(世代)」の頭文字で、3Gというのは「第3世代」の通信規格だということです。